就職に失敗した、という言い方が正しいのかは、今でもよくわからない。
いわゆる「新卒で正社員になって、そこからキャリアを積む」
そういうルートに、私はうまく乗れなかった。
当時は、それがすごく怖かった。
周りは前に進んでいるのに、自分だけ取り残されている気がしていたし、
「ちゃんとした大人」になれなかったような気もしていた。
でも、体調も気持ちも、どうしても追いつかなかった。
無理をすればできたのかもしれない。
でも、その「無理」が、たぶん長くは続かなかったと思う。
社員になれなかったあと、私は別の働き方を選んだ。
フルタイムじゃない仕事。
掛け持ち。
安定とは言いにくいし、将来の見通しもぼんやりしている。
それでも、不思議と「完全にダメになった」という感じはなかった。
飛べなかっただけで、落ちたわけじゃない。
私はただ、高く飛ぶのをやめただけだった。
世の中では、成功とか失敗とか、簡単に言われるけど、
実際のところ、そんなにきれいに線は引けない。
就職に失敗したから、今の私がいる。
今の働き方になった。
そして今も、なんとか毎日をやっている。
それはたぶん、「やり直し」じゃなくて「別ルート」なんだと思う。
低空飛行は、かっこよくはない。
でも、墜落もしない。
息はできる。
景色は近い。
高く飛べない日も、地面すれすれで進んでいく。
それが、今の私なりの正解だ。
就職に失敗したことを、無理に美談にするつもりはない。
でも、失敗だったからといって、人生が終わったわけでもない。
今日も私は、低空飛行のまま、生きている。

